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振袖には、正絹で作られているものと化繊で作られているものがあります。振袖を選ぶ際に、どちらの生地がよいのか悩む人は多いのではないでしょうか。本記事では、正絹と化繊それぞれのメリットと注意点について解説しています。
正絹には通気性がよいことに加えて、保温効果が高いという特徴があります。夏はその通気性のよさから涼しく着用でき、冬は保温効果によって温かく着ることができるので、四季を通じて快適に振袖を楽しめるのです。特に振袖は何枚も重ねて着用するので、正絹だと快適に過ごすことができます。
正絹の振袖は着崩れを起こしにくい点もメリットのひとつです。なめらかで着心地がよいことはもちろん、帯が滑りにくく、普段振袖を着慣れていない人でも着崩れすることなく着用できます。また成人式では振袖の上にショールを羽織る人も多いと思われますが、正絹は静電気が起こりにくい素材なので、ショールを使うときも快適です。
正絹は化繊と比較すると独特のツヤがあり、高級感を感じられます。上質な素材であることから当然ではあるのですが、「正絹は上質な素材」というブランド力が高いため、選ぶ際の満足度が高いです。
正絹はとてもデリケートです。摩擦にとても弱いので、バッグや小物に引っ掛けてしまうとすぐに毛羽立ちが生じてしまいます。また湿気に弱いうえに虫食いの危険性があるため、着用時の天気や手入れ、保管に手間がかかることを覚えておきましょう。
化繊振袖のメリットのひとつとして、価格が手頃であることが挙げられます。振袖を購入する場合、正絹だと40万円以上するものが多いのに対し、化繊の場合は10万円ほどで販売されているものもあります。レンタルする場合も、正絹より化繊のほうがはるかに低価格です。
雨や摩擦に弱い正絹と比べ、ポリエステルは色落ちや日焼けをしにくく、劣化しにくいです。着用時に振袖を傷ませてしまうか心配な人は、化繊なら気兼ねなく着用できます。
化繊は湿気に強く虫食いの心配がないので、プラスチックケースでも管理できる点がメリットです。正絹は桐箱などに保管する必要がありますが、化繊ならプラケースでも劣化の心配なく保管できます。
化繊は正絹に対して重いことに加え、滑りやすいです。そのため着崩れを起こしやすいので、着用には注意が必要です。また化繊は人工的な素材で作られた糸なので、太さが均一なため通気性が悪く、吸水性も悪いという特徴もあります。夏などの暑い季節は通気性が悪い上荷汗を吸わないため、不快に感じることがあるかもしれません。