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振袖の柄の意味と合わせ方

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振袖の柄から学ぶ日本人の心

日頃から着慣れていないから「着物のことは全くわかりません!」…という方も多いかと思います。実は着物の柄には由来があるのです。柄の意味も抑えながら振袖を選ぶと、より楽しく、思い出に残るかもしれません。ここでは、定番の柄について解説します。

振袖の柄に込められた日本人の深い想い

「和風柄」と一言で片づけられがちな着物の柄ですが、「植物」「動物」「道具」など生活に身近なものがモチーフとして使用されています。実はそのモチーフにはすべて意味があるのです。それを知ることで振袖に込められた想いを知ることができるかもしれません。

定番の和柄

花柄

薔薇

赤は「愛」・ピンクは「上品」・白は「清純」といったように色で意味が異なります。それぞれの意味を込めて様々な色で描かれています。

牡丹

「高貴」「富貴」など幸せを表すシンボル。大きく豪華に描かれることが多い花です。

「五穀豊穣」の象徴。また、「門出」という意味があります。枝垂桜や八重桜など表現も様々です。

つばき

「気取らない美」「永遠のうつくしさ」「あふれる魅力」といった意味の他に「厄除け」の意味もあります。

「逆境に耐え忍ぶ」「困難に負けない」など、人生の理想として表現されます。

たちばな

「子宝」「不老不死」の象徴。家紋にも使用されるほど格式の高い模様として扱われています。

「長寿」の象徴。「気品の高さ」「無病息災」「精神安定」などの意味も持っています。

小花

「繁栄」「豊かさ」「柔和」「女性らしさ」を表現しています。

「長寿」「威厳」の象徴として使用されています。

なでしこ

「大胆」「勇敢」の意味を持っています。

南天

「難(なん)を転(てん)じて福となす」の語呂合わせから縁起物として扱われています。

辻が花

色とりどり、大小様々な花や葉の模様を取り入れた独創的で前に出すぎない「華やかさ」が表現されている柄です。柄全体が「十字に交わる道」のように見えるのが特徴です。

花車

「幸運」の象徴として扱われ、「溢れる幸せ」を表現しています。

草花

桜・牡丹・つばきなど縁起の良い意味をもつ植物を合わせたものです。組み合わせは幾通りもあります。

露芝

「涼しげ」な様子、「清々しさ」を表現しています。

自然・動物

雪輪

「厳しい冬の寒さを乗り越えて前に道を開く」という意味があります。

流水

「厄除け」「苦難を水に流す」「正義」「浄化」の意味を持っています。

雲取

「輪廻転生」を表現しています。「良いことへの兆し」の意味も持っています。

つる

「夫婦円満」の象徴として親しまれています。

「女性の美」「不老不死」を表現しています。

とんぼ

「前向き」「勝負に勝つ」など縁起の良い意味合いを持ちます。

「めでたい」の語呂合わせによる「縁起の良い魚」として扱われています。

千鳥

「夫婦円満」「波を乗り越える」の意味が込められています。

鳥獣戯画

「世界の変わりゆく様」を表現していると言われています。

道具・その他

手毬

「女性らしさ」を表現。丸々とした「子どもの成長」や「物事が丸く収まるように」といった別の意味も込められています。

短冊

「仕事の成功」「学問成就」の象徴とされています。

鼓(つづみ)

「豊作」の意味を含んでいます。

熨斗(のし)

「長寿」「人と人とのつながり」を表現しています。

宝尽くし

「幸運」を追い求める意味があります。

宝船

「新たな門出」「旅立ち」を表現しています。

立涌(たてわく)

「吉祥」「高貴」な模様として扱われています。

茶屋辻(ちゃやつじ)

「自然を愛し、愛でる心」を表現しています。

振袖の色選びは柄とのマリアージュを意識して!

「色とりどり」とは、まさに振袖のためにあるような言葉です。ずらっと並んだ振袖を見るとワクワクする反面、選び方がわからないプレッシャーにさいなまれます。そんなときは「生地色×柄」を意識して選んでみましょう。

生地色「赤」にマリアージュする柄

振袖の大人気色「赤」は「紅」や「茜色」、「ピンク寄り」など色の顔がさまざまで雰囲気が全く異なります。自分の好みの「赤」に出合えたら「桜」「薔薇」「ぼたん」「手毬」など女性らしさの象徴と「なるような柄を合わせると印象が良くなります。

生地色「ピンク」にマリアージュする柄

柔らかく女性らしさが引き立つ「ピンク」は赤同様に色の濃さで雰囲気が全く変わります。そんな「ピンク」に合いやすい柄は「小花」「蝶」「雲取」が定番です。意外な組み合わせとして「松」という選択肢も。松はピンクの甘さを抑え、上品に魅せるのが得意です。

生地色「白」にマリアージュする柄

着物の「白」は純白というよりは少し落ち着いた白からクリームがかった白まで幅広くあります。白自体が「始まり」を意味する色だけに人気定番色です。白には「梅」「草花」「鶴」「御所時」など古典柄を中心に合わせると静寂のなかの強い意志…といった印象が与えられます。

生地色「黒」にマリアージュする柄

「黒」は重いイメージがあるかもしれませんが、高級感という意味では他の色を抜き出ています。黒の特徴はどんな柄でも引き立てること。「菊」「鶴」など定番柄から「花車」「流水」など、しなやかな力強さを表現できるものまで、様々な柄との相性が良いお色です。

生地色「青」にマリアージュする柄

「知性」や「落ち着いた品」の印象を受ける「青」は意外もに人気色です。「雪輪」「たちばな」といった格式の高い柄から「辻が花」など伝統的な柄も見事にあなたを彩ります。

知らない世界を知ることが大人への第一歩

振袖にこんな意味があったとは驚きですね。先人の想いも知ってますます振袖選びが楽しくなるかもしれません。人生たった1回きりの成人式の振袖選びも素敵な思い出になりますように!