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振袖の衿(えり)といえば、一般的に半衿と重ね衿の2種類です。どちらも鮮やかなデザインですが、それぞれに異なった役割を持っています。
半衿には振袖の下に着る長襦袢(ながじゅばん)の首元に縫い付けて、着物や長襦袢を汚れから守る役割があります。着物を地肌の上に直接着ることはないので、長襦袢と半衿は必ず必要です。
成人式当日は冬場の1月ですが、汗やファンデーションなどで着物が汚れてしまう可能性はあります。首元にもパウダーをはたくのならば、衿部分が汚れることは避けられません。このような場合に、汚れから着物を守るのが半衿の役割です。
また、半衿には無地一色・柄入り・刺繍入りなどさまざまなデザインのものがあるので、装飾としても楽しめます。
重ね衿にはコーディネートのアクセントとしての役割、また振袖の品格を高める役割があります。必ず必要なものではありませんが、振袖をオシャレに着こなすためにもぜひ取り入れたいアイテムです。
装飾の意味合いが強い重ね衿にはさまざまなデザインやカラーバリエーションがあります。振袖に重ね衿を付けることで何重にも着物を重ねた十二単(じゅうにひとえ)のように、豪華な印象を演出できるのが特徴です。無地一色でシンプルなデザインのものから模様や装飾の付いた華やかなものまでバリエーションが幅広く、さりげなく個性を出せるアイテムと言えます。
重ね衿といっても、そのデザインはさまざまで、コーディネート次第で違った印象を楽しめます。大人っぽく見せたいのなら無地一色のシンプルなもの、可愛らしさを出したいならレースの重ね衿、華やかさを強調したいのなら装飾付きのものをチョイスするのが良いでしょう。ここでは人気のものやおすすめの重ね衿を一部紹介しています。
近年のトレンドとしては「つまみ細工付き重ね衿」が人気です。2018年頃に姿を見せるようになった重ね衿ですが、今でも変わらずその人気は続いています。無地一色や絞り柄の重ね衿に、小さな花飾りがアクセントとして付けられています。
振袖を選んでから装飾品などの小物を選ぶのが一般的ですが、つまみ細工付き重ね衿を基準にして、それに合う振袖を決めるという方もいらっしゃるほどです。
パールやレースが装飾された重ね衿も人気があります。豪華なデザインの振袖の首元にキラリと光るパールが施されていれば、よりいっそう華やかに着こなせるでしょう。
シンプルなデザインの振袖に合わせる場合には、大人っぽい印象を添えてくれるはず。パール付き重ね衿は後ろ衿部分にもパールが装飾されているので、後ろ姿にもこだわりたいという方におすすめのアイテムです。
振袖を着るときにメインとなるのはお着物の柄ですが、衿にもこだわることで振袖の品格をさらに高めてくれます。一生に一度の成人式ですから、細かいところまでこだわりたいですよね。トレンドの「つまみ細工付き重ね衿」や「パール付き重ね衿」を取り入れて、思い出に残る成人式を彩りましょう。